上高地を歩く

その76
 
9月7日(金)。平湯温泉からバスに乗って上高地に行きました。
 
これまでに5回くらい来ていますが、3年ぶりです。平日なのに混雑して、予想外のにぎわいでした。
 
1500mの標高ですが、この日は晴れて、半袖でも汗ばむくらいです。しかし風は確実に秋の気配です。
 
 
ここは楽しい思い出がたくさんあるお気に入りの散策コースで、上品な感じが昔から大好きなのです。
 
大正池やその先に見える焼岳は、大変に美しく、特に秋の紅葉時期は格別です。
 
一番の思い出は、散策している時、黒百合が咲いていたと聞き、予定を変更して、徳本(とくごう)峠に登り、
 
付近を歩き回った後、買い出しに降りて行った管理人さんがいない広い山小屋に一人で泊まった経験です。
 
疲れて、早めに眠ったのですが、夜中に目が覚めると、電気もつけていないのにあたりが明るいのです。
 
 
驚いて、山小屋の外に出ると、月明りで、周囲の山々も白く輝き、景色が浮かび上がっているのです。
 
「こんなに月明りは明るいのか」と、驚きと感動で呆然となり、小屋の前のベンチに腰掛けて堪能しました。
 
まったく光のない、山の中ならではの忘れられない鮮やかな体験です。
 
この身体が震えるような光景を誰かに見せたい、この感動をだれかと共有したいと、心より思いました。
 
 
このような思い出もある大好きな上高地ですが、あまりの混雑に多少興ざめして、2時間で引き揚げました。
 
「スイスやニュージーランドに行けば、めずらしくない光景だ」 との話も聞きますが、上高地は日本的な
 
美しさも随所に感じる良さがあります。ゴミが落ちていないことも気に入っている一つです。
 
これから、山々が色づく秋の上高地乗鞍高原は、素晴らしい光景に感動しますよ。
 
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大正池です。池に映る光景も結構です。
 
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焼岳です。秋の紅葉も素晴らしいです。
 
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透き通った水が上高地らしい?です。
 
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川の先に見える穂高連峰。ここに座って山を眺める大好きな場所なのです。
 
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有名な河童橋。この日も多くの観光客でにぎわいます。