チャップリンは、サムマネーとは言っていない

その389


国際語となった英語を自由自在に使えれば・・といつも思います。 海外旅行だけでなく、日本にいる旅行者と

自由に会話できたら楽しいでしょう。 自分が苦手なだけに英語に強い関心があり、気になることもあります。

ところで、映画や海外の歌が日本語タイトルになるときに、とんでもないタイトルになることは知られています。

また野球や車の用語も和製英語が多く、英語として通じないことも周知でしょう。 特に映画は原題を知らない

ために話が通じなかったり、誤解されたまま会話が進んだ経験が私にも何度かあります。 


 
数多い誤訳や間違いの中でも、私が、一番、訂正して、改めてほしいと思うのは、お馴染みの

 「人生で必要なものは、勇気と想像力とサム・マネーだ とチャップリンは言った。」 というようなせりふです。

サム・マネーではなくて、少しのお金だ、などであれば、まったく気になりません。 

この映画 ライムライトは名作で、テーマ曲も大好きなので、一層気になって仕方ないのです。 

チャップリンは、 「・・・・・・・。 All it takes is courage,imagination,and a little dough 」 と言っているようです。

some money  なんて言っていません。 日本語に訳したのを気取って、英語で サム・マネー などと誤訳して

言った 軽薄なお調子者から伝染病のように蔓延したのでは? と推測します。もしや、かの長嶋茂雄では?

英語に自信はありませんが、some money では意味が違ってきて、相応のお金という意味になるのでは?
 


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      名作映画が、500円で売っていたときにアレコレ買ったうちの一枚


ところが、これまで何度か、「チャップリンは言った。・・・・サム・マネーだ。」 と、勤務先の朝礼、友人の結婚式、

映画通を自認する同僚、高校の英語教師(英語で・・)などから、直接聞きましたので定着していると思います。

名言なので、誰しも誇らしげに言うのですが、指摘するのも面倒で、親しい人以外は聞き流します。

映画の中で聞くから心に響くのです。それをいかにも自分が人生で得た教訓のように、ウソを語られても。

インターネットで、 「チャップリン some money 」 で検索すれば何ページも渡って、出るわ、出るわ いかにも、

自分が直接映画を見て感動したかのような人生訓を垂れる御仁のオンパレード  なのです。



ですから、この サム・マネーは、現在ではすでに定着した一種の誤訳? と言っていいかもしれません。

小泉元総理が国会で発言して、竹中平蔵福島瑞穂のような知識人?も使用したことがネットでも出ています。

もし、日本語や英語を理解できる外国人に、「チャップリンの・・・サム・マネー」 などと言ったら、日本人として

まったく恥ずかしい限り ですが、原語を知っている人は心の中で哀れんでも、訂正してくれないでしょう。

このようなことは、他にも私が知らないだけで、英語堪能な人はたくさん知っていると思います。

ベッキーに早く復帰してもらって、間違い英語訂正のテレビ番組をやってほしい ものだと切に願っています。