耕三寺博物館は素晴らしい

その284


尾道今治を結ぶ瀬戸内しまなみ海道の途中にある尾道市瀬戸田生口島)にある耕三寺博物館は、

本堂などの建物、貴重な展示品も数々に感心することの連続です。 重要文化財の宝庫なのです。

実は、私は訪れる前は、お寺として(浄土真宗)の荘厳さに欠ける!と、疑惑の気持ちでしたが、完全に

誤解、勉強不足でした。 お寺としてではなく、素直に博物館という認識で行けばよかったと後悔しました。



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            入り口の様子。過去に見た日本の仏教寺院にない衝撃でした。不信感での入場です(笑)。

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      室生寺五重塔を模したという五重塔

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      屋根に鳳凰が! 宇治の平等院鳳凰堂を模したと言う本堂。

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      一目で日光東照宮の・・・と、わかりました。

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      一番奥には、この未来心の丘があります。残念ながらこれを好む感性は私にはありません。



ここは事業で財をなした金本耕三氏が個人として、数々の建物を建てて、素晴らしい美術品、ありがたい

仏像を博物館として公開しているようです。僧籍に入ったので浄土真宗本願寺派の寺院なのです。

檀家の方もおられないそうで、信者さんから集めたお金での建築や収集ではなかったのです。

係りや案内の方と話をしてわかった次第で、自分の不明を恥じました。 みなさん親切な方ばかりでした。

これまで多くの寺院を見学して、何度か寺や坊さんに幻滅したこともありましたので、好感が持てました。

貴重な美術品や仏像の海外への流失を防いだこと、秘蔵せずに公開していることを評価したいのです。



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      勉強不足で勝手な誤解が解けたので、睡蓮も一段と、美しく清らかな印象でした。


ここを訪れる方は、事前に耕三寺博物館のホームページなどで、下調べをしたほうが一層楽しめます。

それから、お母様の隠居所として昭和初期に建てた住宅は、和風建築に興味のある人やその関係者は

必見です。 部材の一つ一つが、大変な費用をかけているのです。現代では困難でしょう。

それでいて成金趣味でなく、気品があるのです。 恐れ多いことながら、大正天皇のご静養所であったという

日光の田母沢御用邸を思い出したくらいです。 ですからこの建物も、大変な文化財だと思います。

途中で同行した外国人旅行者と一緒でなければ、じっくり見たかったと今でも後悔しています。


なお、耕三寺博物館は、平山郁夫美術館の横で、近くに国宝の向上寺三重塔もあります。