その56
夏にヨーロッパを列車やバスで移動中、ずっと広がるヒマワリの黄色の海を見ることがあります。
特にスペインのアンダルシア地方などが知られていますが、花が同じ向きなので見入ってしまします。
ところが枯れたヒマワリ畑は、大きな花が下を向いた人間の顔のように見えるのです。
うなだれた黒服の修道士が何百、何千人も並んでいるような錯覚を抱かせる不気味な光景なのです。
日本でも、最近は大規模なヒマワリ畑を見ることができます。
こどもの時から、ヒマワリと言えば、中心に大きな輪のように種が詰まった部分があり、その外側に黄色の
細長い花がついている種類のものばかり見ていました。しかし、時々、少し違った花のヒマワリ畑も見かける
ようになりました。ゴッホの名作 “ひまわり” に描かれているタイプのものです。
オランダ人やフランス人などに、何回かこのようなヒマワリが普通か?尋ねましたが、要領を得ませんでした。