太陽の塔は素晴らしい

その121回
 
以前、東京青山にある岡本太郎記念館に行ったとき、そこにいた見学者二人連れが、作品を大きな声で絶賛
 
していたので、少し会話をしましたが、すっきりしませんでした。 ‘何がいいのかまったくわからない’ のです。
 
芸術は好きか嫌いかで楽しめば良いだけで、好みや感性は当然千差万別ですが・・・。
 
私は、岡本太郎の作品は好きではありませんが、太陽の塔だけは、まったく別なのです。
 
 
5,6年前、テレビで、‘美の巨人たち’を見ていたら、太陽の塔の説明で、「顔を歪め、血を流しながら、両手を
 
いっぱいに広げて、困難に立ち向かっている」 という解説を聞いて、無性に見たくなり、次の日には車に乗って
 
吹田市万博記念公園まで見に行ったことがあります。自宅から600キロくらいの距離です。
 
1970年の万博で、会場の大屋根を突き抜けてそびえ立つこの作品は、最初から賛否両論だったそうですが、
 
日本が戦後25年の間に、がむしゃらに復興を続け、ある程度の成功を達成した記念のように思われます。
 
岡本太郎が、「ベラボーなものを作ってやる」 と言ったそうですが、まさにベラボーな見事な作品です。
 
 
多すぎてありがたみのない世界遺産や国宝とは、別の捉え方で、この太陽の塔こそ、日本の復興の記念や、
 
日本人の努力や能力の証として、後世に是非、残したい作品だと思います。見ていると勇気づけられるのです。
 
個人的には、原爆ドーム法隆寺太陽の塔 の3つだけは、他に抜きん出た著しい存在価値を感じますね。
 
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岡本太郎記念館にあったタロウさんの像 「芸術は爆発だ!」の名言を思い出しました。
 
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作品の数々。野外にも多くの作品が展示していました。ここは自宅件アトリエだったのです。
 
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巨大です。昔、はやった森永チョコレートの宣伝、「大きいことはいいことだ!」 を思い出します。
 
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下から見上げると、また違った迫力を感じます。
 
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裏側には黒い太陽が描かれています。