丹後郷土資料館に行こう!

その265
 
 
京都府丹後郷土資料館で、ガラス釧と、銅鏡が、5月10日まで特別展示されています。
 
ガラス釧は、重要文化財に指定されている貴重で美しい腕輪で、2世紀のものとのことです。
 
そして、銅鏡は、青龍三年の年号が入った方格規矩四神鏡で、発見されたときは大きなニュースになり、
 
94年4月にNHKクローズアップ現代でも放送されました。
 
故森浩一先生の 古代史の窓 という本で、この方格規矩四神鏡についての疑問などを読んでいましたので
 
実際に見ると、感慨深いものがあります。 この本では、国産の可能性が高いことも述べられています。
 
 
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      与謝野町立古墳公園の資料館にも復製品が展示されていました
 
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   青龍三年の方格規矩四神鏡、TLVの模様があり、中国産はLの字が逆のものが多いそうですが。
 
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      普段はこちらを展示しているようです。作られたときはこのような感じで、裏が鏡なのです
 
 
年号の入った銅鏡は、青龍三年(西暦235年)から244年のわずか10年の間に集中して12枚の内、魏の
 
年号が10枚、対立していた呉の年号が2枚、そして三角縁神獣鏡が5枚(239年1枚、240年4枚)のようです。
 
存在しない?景初四年の鏡の問題もありますが、疑問に思うことばかりで、それがまた楽しいのです。
 
今後も新たに発掘(中国、朝鮮半島も含めて)されれば、また見解も変わるでしょうが・・・。
 
展示している博物館にしてみれば、このような鏡が国産であれば、ありがたみが薄れるかもしれませんが、
 
個人的には、三角縁神獣鏡は中国産とは思えず、他の年号鏡もどうかなあ・・と思っています。
 
 
 
この資料館で、職員の方に、上記のような疑問は避けて質問をしましたが、丁寧に答えていただけました。
 
この近くの籠(この)神社には、日本で最古の家系図もあり、資料館があれば訪れようかと言えば、
 
受付の女性がわざわざ先方に電話で問い合わせまでしてくれました。 感謝と申し訳ない気持ちです。
 
これまで博物館の職員の人から親切にされて感謝したことばかりですが、特に気持ちの良い対応でした。
 
この資料館には、ほかにも貴重な資料を展示していますので、一見の価値は大いにあると思います。
 
 
 
この日は、若狭の国(福井県)と、丹後の国(京都府)の博物館をいくつか回りましたが、この日本海側には
 
継体天皇のことも含めて、興味深いことが大変に多く、勉強していずれまた訪れたいと思いました。
 
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     資料館の横の江戸時代の庄屋屋敷。庭の八重桜が素晴らしく、座って両方を眺めました
 
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      資料館の前に天の橋立が見えます