旅行先で偶然再会する話

その498


「2年前の秋に姫路城の庭園で見たポルトガル人に昨年夏に熊本で再会した」 と友人に話をしたところ、

「大学時代、九州からバイク旅行中、宗谷岬で高校の同級生にあった。よくあること。」 と、あっさりです。

会話もしなかったそのポルトガル男性をなぜ覚えていたかといえば、風貌が、安土桃山時代の屏風に

登場する南蛮人(当時の用語)にそっくりだったので、熊本で見かけたときについ話しかけたわけです。

友人(一緒に姫路に行ったのに)の態度に興ざめでしたが、よく考えれば、同様のことは何度かありました。


旅行中、道の駅などで見知らぬ人に話しかけられ、「以前会いましたね」 と言われたことも数回ありました。

北九州ナンバーで中部地方以北を旅行する人が珍しいこと。 よく動き回り、博物館などで質問をしたり、

知らない旅行者と談笑することが多いことなどで、目立つのでしょう。

何よりも話しかけた人(ご夫婦)も同じように旅行する機会が多いので、偶然、違う場所や県で再会することも

不思議ではないと思います。気がついてもどちらかが話しかけなければ、それまでですが。

「何年か前に青森の三内丸山遺跡で、ボランティアガイドさんの代わりに質問者に答えていましたね」 と、

奈良県平城京跡資料館で、ご年配ご夫婦に言われたときは、やましさもあり、恥ずかしく感じました。

お互いに気がつかないだけで、このようなことは思いの外、多いのかな とも思います。


数日間の観光旅行の場合、コースや見所が重なるので、珍しくありません。これは海外旅行でも同じです。

再会、再々会したことなどは何度もあります。 私が一番の偶然と思うのは、20年前にオーストリア

ザルツブルグで少し話をしたドイツ人男性に、数年後、京都のユースホステルで再会したことです。

私は最初、記憶がありませんでしたが、向こうはよく覚えていて話をするうちに少しずつ思い出しました。

前日にミラベル宮殿での室内コンサート(数十人の客)にも、お互いにいたことも分かり笑いました。


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      数日間の雨のため増水した川の対岸から、城を眺めていたときに話しかけられました


このような偶然は、旅行を一層、楽しみにしたり、またできる限り、人には親切にしよう、正しい行動を

しようという気持ちになります。 三内丸山遺跡では、下品な男性が、ボランティア女性をバカにするような

態度だったので、不愉快になり、いつものクセでこの男性を貶めるような話し方をしたことを覚えています。

特に海外旅行中や、国内の外国人旅行者には、できるならば好印象を与えたいものだと思います。