その547
長崎歴史文化博物館は、江戸時代の長い間、唯一、海外(オランダ、中国)との交流窓口であった長崎を
何よりも写真OKというのがいい!写真不可の博物館では仕方なく興味ある説明を鉛筆でメモを取ります。
前回は長崎奉行所ゾーンをご紹介しましたが、今回は、歴史文化展示ゾーンを。
展示品も素晴らしいのですが、解説を読んで、知らなかったこともたくさんありました。
例えば、日本産の銀や胴が中国で重宝されたこと。 日本各地に作られた石橋の最初が長崎だった など
日本産の胴は、欧州でも重宝されて、コインや大砲の原料になったという解説もありました。
長崎の工芸品
長崎の工芸品
輸出された螺鈿(貝殻をはめ込んでる)の素晴らしい工芸品。
幕末の歴史小説好きには参考になる資料。現物も展示していました。
興味ある展示品が多すぎて写真でのご紹介も面倒ですが、解体新書の復元書ははじめて見ました。
手にとってめくれるのがいいのです。 図と説明を見れば杉田玄白などの当時の人々をしのばれます。
江戸後期の医学者?が飾っていたヒポクラテスの絵、グラバー商会のすずめのフンの化粧品の資料、
シーボルトが使っていた薬品や医療器具。彼の娘イネのことをぼんやり考えました。
日本の写真の歴史も長崎から・・の資料。坂本龍馬と並んで撮影のコーナー。
このような資料は大人も子どもも楽しめます。流通貨幣は東日本は金、西日本は銀の資料。
この博物館には直接、関係はありませんが、今回(4月12日)の一番の後悔は、ここのロビーで見かけた
60歳くらいのオランダ人旅行者夫婦に美術館の喫茶店で会って、20分くらいケーキを食べながら会話を
したのですが、絵画の話ばかりをして、シーボルトはオランダでも有名人か? を聞きそびれたことです。
あるところです。 美術館を出てから、自分のうかつさ、頭の回転の悪さが情けなくなりました。
「明日はハウステンボスに行って、そのあとは京都に行く予定だ」 と、男性が笑いながら言ったのですが、
これがオランダ人のジョークか、それとも本気かが不明でしたので、「もうホームシックかい?」 と言えば、
ご夫婦とも大笑いしていました。 この切り替えしジョークは自分でも、よくできたと自画自賛しました。
今回の2日間の長崎旅行でも、下手な英語ながら、このようなジョークのピンポンを何度も楽しめました。
これは、館内に復元?された座敷で、新内の出稽古が行われて、その時間に見学していましたので、
なんとも渋い新内節を聞きながら、長崎の歴史を見学できるという不思議な空間を体験できました。
長文になりましたが、江戸時代の長崎の歴史、文化が凝縮されたこの博物館は必見だと思いました。